【2】単体規定

【建築基準法の基本がわかる】敷地内の通路(令128条)

敷地内の通路(令128条)

令128条では、建築物の「屋外への出口」「屋外避難階段」から「道等」まで、原則、幅1.5mの「敷地内の通路」を設けるよう定められています。今回は、この令128条の「敷地内の通路」について下記の目次の順にわかりやすく解説していきます

【1】 「敷地内の通路」が必要な建築物は?

「敷地内の通路」を設けなければない建築物は、令127条に基づき法35条に掲げられている建築物です。具体的には、下の表1の①〜④うちどれかひとつにでも該当する建築物です。

言い換えると①〜④のどれにも該当しない建築物は「敷地内の通路」は不要です。

表1 敷地内の通路(令128条)が必要な建築物
別表第1(い)欄(1)項から(4)項までに掲げる用途に供する特殊建築物
階数が3以上である建築物
令116条の2で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物
(いわゆる「採光無窓居室」または「排煙無窓居室」)
延べ面積が1000m2をこえる建築物
(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)

【2】 「敷地内の通路」の基準

「敷地内の通路」に必要な基準を次の3つに分けて解説していきます。

  • 建築物の「どこから(始点)」必要か?
  • どこまで(終点)」必要か?
  • 必要な「幅」は?

【2-1】 建築物の「どこから(始点)」必要か?

「敷地内の通路」は全ての建築物の出入口から必要となるわけではありません。令123条2項の「屋外避難階段」、令125条の「屋外への出口」から必要となります。

「屋外避難階段」「屋外への出口」が複数ある建築物については、全ての「屋外避難階段」「屋外への出口」から必要です。

どこから(始点)

  • 屋外避難階段(令123条2項)から
  • 屋外への出口(令125条)から

【2-2】 「どこまで(終点)」必要か?

「敷地内の通路」は「道又は公園、広場その他の空地」まで必要です。

一般的には、「道(道路)」までですが、法律上は、避難上支障がなければ「公園」や「空地」までとすることもできます。

どこまで(終点)

  • または 公園、広場その他の空地

【2-3】 必要な「幅」は?

「敷地内の通路」は、原則、幅1.5m以上必要です。ただし、「階数が3以下で延べ面積が200m2未満の建築物」は幅90cm以上とすることができます。

必要な幅

  • 原則1.5m以上
  • 「階数が3以下で延べ面積が200m2未満の建築物」は、幅90cm以上

※この「階数が3以下で延べ面積が200m2未満の建築物は幅90cm以上とすることができる」緩和規定は、令和2年の法改正によりできた比較的新しい緩和規定です。

【3】 敷地内通路は屋内に設けてもいい?

原則、敷地内の通路は屋外(青空)でなければなりません。(法文上は明確に規定されているわけではありません)

ただし、「建築物の防火避難規定の解説(日本建築行政会議)」や特定行政庁のHPに公開されている「屋内に敷地内通路を設ける場合の取扱い」を適用することで、敷地内通路を屋内に設けることもできます。

日本建築行政会議▶︎ 建築物の防火避難規定の解説
 全国的な取扱いなので、まずはこれで確認!!
名古屋市▶︎ 名古屋市建築基準法関係例規集
大阪市▶︎ 大阪市建築基準法取扱い
京都市▶︎ 建築法令実務ハンドブック
神戸市▶︎ 神戸市建築主事取扱要領
中央区▶︎ 中央区建築基準法等取扱い基準
足立区▶︎ 足立区建築基準法等の取り扱い

※各特定行政庁で公開されている取扱いは、原則、特定行政庁の区域内でのみ適用されることを前提に定められているのでご注意ください。

【4】 まとめ

  • 敷地内通路は、「法別表1の特殊建築物」や「規模の大きい建築物」など法35条に定められる建築物に適用される規定。 【1】
  • 敷地内通路は、「屋外避難階段(令123条2項)」「屋外への出口」から設ける。 【2-1】
  • 敷地内通路は、原則、「道」まで設ける。道の代わりに公園・広場でも認められることもある。 【2-2】
  • 敷地内通路の「幅」は、原則1.5m、緩和適用で、90cm ←【2-3】
  • 敷地内通路は、原則、屋外に設けるものであるが、一定の基準を満たせば屋外に設けることもできる。 ← 【3】

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