【2】単体規定

異種用途区画の緩和(令112条18項)

異種用途区画の緩和規定

令和2年の令112条18項の改正およびR2国交告250号の施行により、異種用途区画の緩和規定ができました。

今回は、そもそもの異種用途区画の簡単な解説も含め、異種用途区画の緩和規定について下の目次の順に解説していきます。

【1】令112条18項の異種用途区画とは(簡単に解説)

令112条18項の規定により、建築物の一部が法27条1項各号、2項各号、3項各号のいずれかの用途の場合、原則、その部分とその他の部分異種用途区画しなければなりません。

異種用途区画は、1時間準耐火基準に適合する準耐火構造(耐火建築物は耐火構造)の床若しくは壁又は特定防火設備で区画することが求められ、特定防火設備は「令119条1項1号に基づくS48建告2563号に適合するもの」または「令119条1項1号に基づく認定を受けたもの」とする必要があります。

また、区画を貫通する「給水管、配電管その他の管」は令112条20項による処理をし、「換気、暖房又は冷房の設備の風道(ダクト)」は令112条21項に基づくS48建告2565号に適合するものまたは令112条21項に基づく認定を受けたもの」とする必要があります。

表1 異種用途区画の区画方法
区画の部分区画の方法根拠規定
床・壁1時間準耐火基準に適合する準耐火構造(※1)とした床若しくは壁令112条18項
開口部①または②に適合
① S48建告2563号に適合する特定防火設備
② 令112条19項1号の認定を受けた特定防火設備
令112条19項1号
給水管、配電管その他の管隙間を不燃材料で埋める令112条20項
換気、暖房又は冷房の設備の風道(ダクト)①または②に適合
① S48建告2565号に適合する特定防火設備
② 令112条21項の認定を受けた特定防火設備
令112条21項
(※1)耐火建築物の場合は耐火構造

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【2】緩和規定(R2国交告250号)

異種用途区画の緩和規定は、令112条18項ただし書に基づきR2国交告250号に定められています。R2国交告250号は本文と1号と2号で構成されており、緩和を適用するためには1号と2号の両方の基準を満たす必要があります。ここでは基準を3つに分けて解説します。

表2 緩和適用のための3つの基準
基準根拠規定
用途R2国交告250号1号
区画部分
警報設備の設置R2国交告250号2号

異種用途区画緩和のイメージ

異種用途区画は、令和2年の改正以前より「建築物の防火避難規定の解説(日本建築行政会議)」において、物販店・飲食店などが混在するショッピングモールを想定したと思われる取扱いが掲載されています。こちらの取り扱いを適用することで、これまで同様、異種用途区画を合理的に設計することも可能だと思います。

① 緩和を適用できる「用途」(R2国交告250号1号)

緩和を適用できる用途は異種用途区画が必要な法27条1項各号、2項各号、3項各号のうち、表3の「特定用途部分」です。

そして、「特定用途部分に接する部分」にも制限があます。表4の「特定用途部分に接する部分」でなければなりません。

表3 「特定用途部分」「特定用途に接する部分」(R2国交告250号1号)
特定用途部分下記の用途の部分
・ホテル
・旅館
・児童福祉施設等(通所のみに限る)
・飲食店
・物品販売業を営む店舗
特定用途部分に接する部分下記の用途以外の部分
・法別表1(い)欄(1)項の用途(劇場、映画館など)
・病院
・診療所(患者の収容所あるものに限る)
・児童福祉施設等(通所のみのものは除く)

② 緩和を適用できる「区画部分」(R2国交告250号1号)

緩和できる「区画部分」は、同一階の「特定用途部分(表3)」と「特定用途に接する部分(表3)」の「区画部分(通常は壁と開口部)」だけです。

従って「特定用途部分(表3)」と「特定用途に接する部分(表3)」の「区画部分」であっても異なる階の区画部分は緩和を適用できません

③ 緩和適用するための「警報設備の設置」(R2国交告250号2号)

「特定用途部分(表3)」と「緩和を適用する特定用部分に接する部分(表3)」の両方の用途の部分に令第110条の5に規定する自動火災報知設備を令110条の5に規定する設置方法により設置する必要があります。

【3】まとめ

  • 異種用途区画の緩和規定を適用できる用途(「特定用途部分」と「特定用途部分に接する部分」)に制限がある。(R2国交告250号1号)
  • 上下の階の異種用途区画部分は緩和できない。(R2国交告250号1号)
  • 区画を緩和する「特定用途部分」と「特定用途に接する部分」に自動火災報知設備の設置が必要。(R2国交告250号2号)
  • 建築物の防火避難規定の解説(日本建築行政会議)の異種用途区画の取り扱いも参考することができる。

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