①仕様規定

【建築基準法の基本がわかる】アルミニウム合金造の構造規定

アルミニウム合金造の構造規定

法令集が手元にある方は、法令集を読みながら解説を読み進めてみてください。

  • アルミニウム合金造は、令第80条の2第2号に該当する構造方法。
  • 具体的な基準は、H14国交告第410号に定められている。
  • アルミニウム合金造の建築物であっても規模などによっては構造規定も4号特例の対象。

アルミニウム合金造は特殊な構造方法

アルミニウム合金造は、構造方法ごとに仕様規定が定められている令第3章3節から第7節のどの構造方法によらない構造方法で、令第80条の2第2号によりH14国交告第410号により仕様規定などが定められています。

令第80条の2第2号 ▶︎ H14国交告第410号

H14国交告第410号の構成

H14国交告第410号には、令第80条の2第2号に基づく仕様規定(技術的基準)だけでなく令第36条第1項に基づく耐久性等関係規定令第36条第2項第1号に基づく保有水平耐力計算をした建築物に適用される規定など3つの条文に基づいて告示が定められています。(H14国交告第410号の本文に定められています)

規定内容告示の該当部分根拠規定
仕様規定第1〜第8令第80条の2第2号
耐久性等関係規定第9令第36条第1項
保有水平耐力計算をした建築物に適用される規定第10令第36条第2項第1号

具体的な仕様規定と耐久性等関係規定等については次のとおりです。

告示規定内容耐久性関係規定等(※)
第1 適用の範囲保(厚さ以外の規定)
第2 材料保(厚さ以外の規定)
第3圧縮材の有効細長比
第4柱の脚部
第5接合
第6斜材、壁等の配置
第7柱の防火被覆耐、保
第8防食処置耐、保

※耐:第9で指定される耐久性等関係規定、保:第10で指定される保有水平耐力計算をした建築物に適用される規定

4号特例対象

アルミニウム合金造でも4号建築物で、H14国交告第410号第1〜第8までの仕様規定に適合する建築物は、構造規定に関し構造図の添付を省略する等ができる4号特例を適用することができます。

法第6条の4第1項第3号 ▶︎ 令第10条第3号ロ、第4号ロ ▶︎ H19国交告第1119号

6条区分が4号に該当するいわゆる4号建築物は、通常、構造規定について建築確認・検査において審査・検査を省略することができる4号特例の対象です。ただし、令第80条の2に基づく特殊な構造方法の建築物については、構造方法によっては4号特例を適用することができません。

ただし、特殊な構造方法であっても、法第6条の4第1項第3号、令第10条第3号ロ・第4号ロに基づきH19国交告第1119号に指定される構造方法の仕様規定を満たす建築物だけが構造規定の4号特例を適用できます。

H14国交告第410号のアルミニウム合金造については、H19国交告第1119号第4にH14国交告第410号第1〜第8が指定されているため、4号建築物でH14国交告第410号第1〜第8までの仕様規定に適合する建築物は構造規定の特例を適用することができます。

まとめ

さいごに、今回の解説のまとめです。

  • 耐久性等関係規定は、仕様規定のうち耐久性等に関する規定。(令第36条第1項)
  • 耐久性等関係規定は、構造計算をしても確かめられない建築物の材料の品質、部材の耐久性などに関する規定。
  • 構造計算基準によっては、仕様規定のうち耐久性等関係規定のみが適用される。(令第36条第1項〜第3項)

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